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大陸シンガーソングライター 汪峰(ワンフォン)が創作したソング-「あの春の日に」という歌を聞いて、誰が、何に共鳴したのでしょうか?聞いていた人だけ感じられるでしょうね。
おだやかな印象の曲名とは対照的に、この「あの春の日に」の主旋律は歌い手の絶望ともとれる悲痛な叫びです。歌詞は昔流しのミュージシャンをしていた時代の自分を、経済的に豊かになった今の自分が振り返り、懐かしんでいるものにみえます。強烈なメッセージは、経済的に豊かになった今よりも、貧しいながら夢に向かって邁進していた時代の自分を肯定していることにあります。
歌詞の下には9枚のあの春の日に五線譜が提供されています。どうぞ、ご利用ください。
あの春の日に歌詞の和訳:
何年も前の春のこと
当時の僕はまだ長髪で、クレジットカードも彼女も24時間お湯の出る家もなかった
ただ当時の僕は楽しかった
あるのはおんぼろの木製ギターだけ
街角、橋の下、田んぼの中などで誰も聞いてくれない歌を歌っていた
もし将来僕が年老いて一人きりになったら その時は僕をあの時代に連れ戻してほしい
もし僕がひっそりとこの世を去るのなら その時は僕をあの春の日に埋めてほしい
あの寂しい春の日のこと
あの頃の僕はまだヒゲなんか作らず バレンタインもなければプレゼントもなかった
僕のこのかわいい娘もいなかった
ただすべてはそんなに悲惨じゃなかった
僕には愛への幻想しかなかったが
朝も、夜も風の中でも 誰も聞いてくれない歌を歌っていた
たぶんある日 僕は老いて一人きりになる その時は僕をあの時代に連れ戻してほしい
もし僕がひっそりとこの世を去るのなら その時は僕をあの春の日に埋めてほしい
今この爛漫の春をじっと見てみる
あの頃と同じように暖かそうに見える
僕は長髪を切り、ヒゲを伸ばした かつての悩みや苦しみは風と共に消えた
それなのに僕はこんなに悲しく心が痛む
時が僕に残したのはより深い迷走でしかなく
この光り輝く春の日に
僕はこらえきれずに涙を流す
たぶんある日 僕は老いて一人きりになる その時は僕をあの時代に連れ戻してほしい
もし僕がひっそりとこの世を去るのなら その時は僕をあの春の日に埋めてほしい